本日はまたもや英国の伝統的なミルをご紹介致します。
その名は「Tayler & Lodge」。1883年、英国の一大毛織物産地であるハダースフィールドにて創業しました。
創業以来一貫して、丁寧に時間をかけた高級な服地のみを生産しており、トップクラスのミルとして英国やイタリアのテーラー達の間では非常に評価の高い1社です。
1960年頃まではドブクロス織機という低速で時間と手間を掛けて生地を織り上げて行く古来の織機を使い生産が行われていました。この織機で織ると生地が柔らかく弾力性に富んだ仕上がりになります。ドブクロス織機はそのゆっくりとしたスピードから製品向きではない為、1960年代以降は高速の自動織機に徐々に切り替わっていきました。ただ「Tayler & Lodge」では自動織機を使いながらもそれ以前のクオリティ、風合いに拘るために、スピードを約7割まで落として生地の生産を行っています。
また「Tayler & Lodge」では、工場の近くを流れるホルム川という川の水を使い、出来あがった生地を洗います。この川は軟水で生地を洗う事によって、荒くごわついた生地を柔らかく仕上げています。軟水は羊毛を洗っても柔らかい仕上がりになり、ごわつく事はありません。
仕上げに関してもかなりの拘りを持っており昔ながらのペーパープレス、ロンドンシュランクといった技法を現在も行っています。これらの技法は効率が悪く時間がかかりますが、その仕上がりは生地に独特の艶があり「Taylor & Lodge」ならではの魅力となるのです。
2013年8月31日土曜日
2013年8月27日火曜日
ロゼストオーダーメイドスーツ Vol.21
本日ご紹介させて頂きますのはベルギーのブリュッセルにおいて1938年に創業された世界最大級の生地マーチャントであります「Scabal」社です。
1970年代前半には世界で初めてSuper100'sのスーツ地を世に出し、その後1980年には世界で初めてSuper150'sのスーツ地を生産しています。
自社で織物工場を持たないマーチャントでありながら、イギリスのハダースフィールドにある複数のミル(織物工場)を傘下に持ち、膨大なコレクションを展開しています。中でも歴史が物語る様にSuper100's~200'sまでの細番手ウール、カシミア、シルク、ビキューナといった、いわゆる高級ラインを数多くコレクションしているのが特徴の一つです。
「Scabal」が常にこだわり続けていることは「最高の原材料のみを使用する」ことであり
「原材料のコストは削減しない」こと。
このこだわりが故に、「Scabal」は世界有数の高級紳士服地のサプライヤーとして確固たる地位を築いています。
取り扱う素材はほとんどが英国製で、コットンやリネンなどは比較的イタリア製が多くなっています。
英国製の服地は伝統のペーパープレス仕上げされたスーツ地が多く、独特の鈍い光沢感、ヌメッとしたオイリーな感触を持っています。
そんな「Scabal」のお勧め生地ですが・・・
「Montego Bay」
スキャバル モヘア コレクションの代表作といえるモンテゴベイ。 理想的な弾性と優れたドレープ性、リッチな光沢は他に類を見ない”モヘアの王様”と呼べる服地です。 最高級キッドモヘアの滑らかな手ざわりとSuper100'sウールの素晴らしい着心地をブレンドし、 贅沢の極みを表現したスキャバルの代表作です。
「Champion」
昨シーズンより登場したSuper120s'のコレクションです。英国、ハダースフィールド製で、経糸・横糸ともに2プライヤーンを使用しています。290gと年間を通じて着用できるスーツ地です。光沢があり、適度な耐久性も兼ね備えたデイリーのビジネススーツとして最適な素材に仕上がっております。
全52種類の豊富なデザインも魅力の一つです。
どのクオリティを選んでもバランスが良く、地織のバリエーションが多数揃っているところが「Scabal」らしい一面でもあります。
1970年代前半には世界で初めてSuper100'sのスーツ地を世に出し、その後1980年には世界で初めてSuper150'sのスーツ地を生産しています。
自社で織物工場を持たないマーチャントでありながら、イギリスのハダースフィールドにある複数のミル(織物工場)を傘下に持ち、膨大なコレクションを展開しています。中でも歴史が物語る様にSuper100's~200'sまでの細番手ウール、カシミア、シルク、ビキューナといった、いわゆる高級ラインを数多くコレクションしているのが特徴の一つです。
「Scabal」が常にこだわり続けていることは「最高の原材料のみを使用する」ことであり
「原材料のコストは削減しない」こと。
このこだわりが故に、「Scabal」は世界有数の高級紳士服地のサプライヤーとして確固たる地位を築いています。
取り扱う素材はほとんどが英国製で、コットンやリネンなどは比較的イタリア製が多くなっています。
英国製の服地は伝統のペーパープレス仕上げされたスーツ地が多く、独特の鈍い光沢感、ヌメッとしたオイリーな感触を持っています。
そんな「Scabal」のお勧め生地ですが・・・
「Montego Bay」
スキャバル モヘア コレクションの代表作といえるモンテゴベイ。 理想的な弾性と優れたドレープ性、リッチな光沢は他に類を見ない”モヘアの王様”と呼べる服地です。 最高級キッドモヘアの滑らかな手ざわりとSuper100'sウールの素晴らしい着心地をブレンドし、 贅沢の極みを表現したスキャバルの代表作です。
「Champion」
昨シーズンより登場したSuper120s'のコレクションです。英国、ハダースフィールド製で、経糸・横糸ともに2プライヤーンを使用しています。290gと年間を通じて着用できるスーツ地です。光沢があり、適度な耐久性も兼ね備えたデイリーのビジネススーツとして最適な素材に仕上がっております。
全52種類の豊富なデザインも魅力の一つです。
どのクオリティを選んでもバランスが良く、地織のバリエーションが多数揃っているところが「Scabal」らしい一面でもあります。
2013年8月26日月曜日
ロゼストオーダーメイドスーツ Vol.20
本日は厳密には生地メーカーではないですが、英国を代表する生地の一つ、皆様御存知の「Harris Tweed」をご紹介致します。
生地メーカーではないと書きましたが、では「Harris Tweed」とは何なのか?
歴史は18世紀頃まで遡り、スコットランド北西部に浮かぶハリス&ルイス島で誕生したとされています。島で放牧している羊毛の毛を手紡ぎした糸を用いて、島民が手織り織機で織り上げた伝統的なホームスパン地。それを1909年に現地で発足した「ハリスツイード協会」という団体を通じて販売しているのが「Harris Tweed」と呼ばれている生地になります。いわゆる「Harris Tweed」という登録商標と考えると判りやすいかも知れません。同じような形ですとカリブ海に浮かぶ西インド諸島で紡績された高品質な綿素材を「Sea Island Cotton」として商標登録している事例があります。
この「Harris Tweed」ですが、その品質保証の厳格さは別格であり、その品質基準は何と英国国会の制定法で定められています。生産者はその基準を順守しなければハリスツイードの生産に関わる事が許されません。
・スコットランドのある特定の場所で有機飼料だけで飼育された羊から採れた羊毛であること。
・100% 子羊の新毛だけを扱うこと。
・ハリス&ルイス島で紡績されていること。
・羊毛の選別や織る工程も手作業のみで行われること etc・・・
こういった厳しい基準を100年以上も守り続ける事で英国ツイードのトップブランドの地位を揺るぎないモノにしているのです。
このストーリー性と質実剛健な素材感、ケンピと呼ばれる独特の白い毛が混じる雰囲気は「Harris Tweed」でしか味わえない特別なモノとなっています。
元来最もライトウェイトなグレードでも480gもあった「Harris Tweed」ですが、現在では400g程度と軽めに織り上げた「スーパーファイン」というクオリティのものが流通の主流であり、気軽に羽織りやすくなった点も人気の一つではないでしょうか。
生地メーカーではないと書きましたが、では「Harris Tweed」とは何なのか?
歴史は18世紀頃まで遡り、スコットランド北西部に浮かぶハリス&ルイス島で誕生したとされています。島で放牧している羊毛の毛を手紡ぎした糸を用いて、島民が手織り織機で織り上げた伝統的なホームスパン地。それを1909年に現地で発足した「ハリスツイード協会」という団体を通じて販売しているのが「Harris Tweed」と呼ばれている生地になります。いわゆる「Harris Tweed」という登録商標と考えると判りやすいかも知れません。同じような形ですとカリブ海に浮かぶ西インド諸島で紡績された高品質な綿素材を「Sea Island Cotton」として商標登録している事例があります。
この「Harris Tweed」ですが、その品質保証の厳格さは別格であり、その品質基準は何と英国国会の制定法で定められています。生産者はその基準を順守しなければハリスツイードの生産に関わる事が許されません。
・スコットランドのある特定の場所で有機飼料だけで飼育された羊から採れた羊毛であること。
・100% 子羊の新毛だけを扱うこと。
・ハリス&ルイス島で紡績されていること。
・羊毛の選別や織る工程も手作業のみで行われること etc・・・
こういった厳しい基準を100年以上も守り続ける事で英国ツイードのトップブランドの地位を揺るぎないモノにしているのです。
このストーリー性と質実剛健な素材感、ケンピと呼ばれる独特の白い毛が混じる雰囲気は「Harris Tweed」でしか味わえない特別なモノとなっています。
元来最もライトウェイトなグレードでも480gもあった「Harris Tweed」ですが、現在では400g程度と軽めに織り上げた「スーパーファイン」というクオリティのものが流通の主流であり、気軽に羽織りやすくなった点も人気の一つではないでしょうか。
2013年8月25日日曜日
ロゼストオーダーメイドスーツ Vol.19
昨日は英国で創業し英国生地を扱うマーチャント「Harrions of Edinburgh」をご紹介しました。
本日は同じマーチャントでもイタリアで創業し、主に英国生地を扱うという稀有な存在である「Eurotex」社をご紹介致します。
1864年、ローマで創業した歴史あるマーチャントです。先に述べたようにこの「Eurotex」社、イタリア経営なのですが扱う生地の約85%が英国生地というスタンスが面白いところです。イタリア企画のデザインを英国の提携ミルに織らせたコレクションがメインですので、英国の質実剛健な素材感なのですが、ファンシーな色目や、ヴィンテージ風の仕上げ等にイタリア的な艶っぽさが垣間見えます。
もう一つ嬉しいポイントは品切れが非常に少なく、長期に渡って在庫としてストックし続けている事。例えばスーツを作って2シーズン後にスペアパンツのみ、あるいはベストのみを作るといった事が可能なんです。地味な事ですが、イタリアの生地メーカーは大半が1~2シーズン毎にコレクションを入れ替えてしまう為、こういったアフターの対応が出来ない事も多いのです。
スーツ素材、ジャケット素材のバランスも良く、また近年ではシーズン性の高いコットンやリネン、コーデュロイ等にも力を入れています。
個人的におススメのコレクションは・・・
「Monna Lisa」
85% Wool x 15% cashmereのジャケットバンチです。
英国趣味のガンクラブチェックやウインドゥペイン、ヘリンボーンやハウンドトゥース等の無地っぽいものまでバリエーション豊かな全45色が揃っており、チェックやストライプを構成している色目がイタリアのフィルターを通った絶妙さ。さすが「Eurotex」と唸るコレクションに仕上がっています。
「Kingston」
310gという秋冬に適したウーステッドフランネルのバンチです。
伝統的な英国生地の風合いを持ちながら、クラシックを少しだけアレンジした配色が多くモダンな柄が揃っています。英国メーカーにもイタリアメーカーにもない「Eurotex」らしいセンスを感じさせるコレクションとなっています。
本日は同じマーチャントでもイタリアで創業し、主に英国生地を扱うという稀有な存在である「Eurotex」社をご紹介致します。
1864年、ローマで創業した歴史あるマーチャントです。先に述べたようにこの「Eurotex」社、イタリア経営なのですが扱う生地の約85%が英国生地というスタンスが面白いところです。イタリア企画のデザインを英国の提携ミルに織らせたコレクションがメインですので、英国の質実剛健な素材感なのですが、ファンシーな色目や、ヴィンテージ風の仕上げ等にイタリア的な艶っぽさが垣間見えます。
もう一つ嬉しいポイントは品切れが非常に少なく、長期に渡って在庫としてストックし続けている事。例えばスーツを作って2シーズン後にスペアパンツのみ、あるいはベストのみを作るといった事が可能なんです。地味な事ですが、イタリアの生地メーカーは大半が1~2シーズン毎にコレクションを入れ替えてしまう為、こういったアフターの対応が出来ない事も多いのです。
スーツ素材、ジャケット素材のバランスも良く、また近年ではシーズン性の高いコットンやリネン、コーデュロイ等にも力を入れています。
個人的におススメのコレクションは・・・
「Monna Lisa」
85% Wool x 15% cashmereのジャケットバンチです。
英国趣味のガンクラブチェックやウインドゥペイン、ヘリンボーンやハウンドトゥース等の無地っぽいものまでバリエーション豊かな全45色が揃っており、チェックやストライプを構成している色目がイタリアのフィルターを通った絶妙さ。さすが「Eurotex」と唸るコレクションに仕上がっています。
「Kingston」
310gという秋冬に適したウーステッドフランネルのバンチです。
伝統的な英国生地の風合いを持ちながら、クラシックを少しだけアレンジした配色が多くモダンな柄が揃っています。英国メーカーにもイタリアメーカーにもない「Eurotex」らしいセンスを感じさせるコレクションとなっています。
2013年8月24日土曜日
ロゼストオーダーメイドスーツ Vol.18
本日も引き続き英国の生地をご紹介させて頂きます。本日は英国を代表する老舗マーチャント(生地商)「Harrisons of Edinburgh」です。
マーチャント(生地商)とは生地問屋の事で、基本的に自社工場を持っていません。様々な工場から自社のコレクションに見合うクオリティ、色柄の反物を買い付けたり、工場に発注して織らせたり(いわゆる別注的なイメージ)して、自社のコレクションとして揃えています。
「Harrisons of Edinburgh」はマーチャントとして1863年に創業し、サヴィルロウのテーラーをはじめとする世界中の有名テーラーで必ずといってよいほど取り扱われているブランドです。
「最上級の原毛のみが最高級の服地を作り上げる」という哲学のもと、英国生地らしいしっかりとした打ち込みで織り上げられた生地の数々は、その扱いやすさと仕立て映えの良さ故にテーラーからの評価も大変高いブランドです。
長年取り扱ってきた私の感想は、とにかくハズレの生地がないブランド。細番手でもしっかりとした打ち込みのおかげで仕立て上がりが綺麗ですし、カシミアのコート地のクオリティも素晴らしい。更に他のブランドではもはや作っていない平織りの300gなんていう古き良き英国の香りがする生地を揃えていたり、フランネルバンチには梳毛(Worsted)、紡毛(Woolen)の両方が盛り込まれているなど、服好きの心を揺さぶるマニアックなコレクションというイメージがあります。
そんな「Harrisons of Edinburgh」のお勧め素材は・・・
「Cru Classe」
厳選されたSuper120'sのオーストラリアン・メリノの原毛にカシミアを1%混ぜたスーツ素材。310gという秋冬に最適なウェイトで、しなやかな生地感、上品な艶はこのブランドを代表する王道的なクオリティ。
「Worsted & Woolen Flannel」
打ち込みのしっかりとした英国製のフランネルはこのブランドの真骨頂です。340gのWostedタイプと400gのWoolenタイプがあり、前者は英国気分を気軽に味わえ、後者は昔ながらの英国紳士といったかっちりとしたスタイルが楽しめます。
「Summer cape kid」
南アフリカ産の良質なモヘア、その中でも総生産量の5%にも満たない貴重なサマーキッドモヘアを
60%使用した贅沢な素材です。モヘアならではの光沢感と通気性の良さ、シワになりにくい特性等を兼ね備えながら、硬すぎないソフトな生地感が魅力です。
マーチャント(生地商)とは生地問屋の事で、基本的に自社工場を持っていません。様々な工場から自社のコレクションに見合うクオリティ、色柄の反物を買い付けたり、工場に発注して織らせたり(いわゆる別注的なイメージ)して、自社のコレクションとして揃えています。
「Harrisons of Edinburgh」はマーチャントとして1863年に創業し、サヴィルロウのテーラーをはじめとする世界中の有名テーラーで必ずといってよいほど取り扱われているブランドです。
「最上級の原毛のみが最高級の服地を作り上げる」という哲学のもと、英国生地らしいしっかりとした打ち込みで織り上げられた生地の数々は、その扱いやすさと仕立て映えの良さ故にテーラーからの評価も大変高いブランドです。
長年取り扱ってきた私の感想は、とにかくハズレの生地がないブランド。細番手でもしっかりとした打ち込みのおかげで仕立て上がりが綺麗ですし、カシミアのコート地のクオリティも素晴らしい。更に他のブランドではもはや作っていない平織りの300gなんていう古き良き英国の香りがする生地を揃えていたり、フランネルバンチには梳毛(Worsted)、紡毛(Woolen)の両方が盛り込まれているなど、服好きの心を揺さぶるマニアックなコレクションというイメージがあります。
そんな「Harrisons of Edinburgh」のお勧め素材は・・・
「Cru Classe」
厳選されたSuper120'sのオーストラリアン・メリノの原毛にカシミアを1%混ぜたスーツ素材。310gという秋冬に最適なウェイトで、しなやかな生地感、上品な艶はこのブランドを代表する王道的なクオリティ。
「Worsted & Woolen Flannel」
打ち込みのしっかりとした英国製のフランネルはこのブランドの真骨頂です。340gのWostedタイプと400gのWoolenタイプがあり、前者は英国気分を気軽に味わえ、後者は昔ながらの英国紳士といったかっちりとしたスタイルが楽しめます。
「Summer cape kid」
南アフリカ産の良質なモヘア、その中でも総生産量の5%にも満たない貴重なサマーキッドモヘアを
60%使用した贅沢な素材です。モヘアならではの光沢感と通気性の良さ、シワになりにくい特性等を兼ね備えながら、硬すぎないソフトな生地感が魅力です。
2013年8月23日金曜日
ロゼストオーダーメイドスーツ Vol.17
昨日に引き続きまして英国の老舗生地メーカー、本日は「Edwin Woodhouse」をご紹介させて頂きます。
1857年に英国で最も紡績の栄えた町、ハダスフィールドで創業した英国でも屈指のミル(毛織物工場)であり、創業150年を超える老舗であります。
英国の伝統的な手法を守り、クオリティ第一主義を貫きながらもイタリア人のテキスタイルデザイナーを迎え入れるなど、ファッション性にも柔軟な素材開発が行われています。
「Edwin Woodhouse」の生地作りには2つの独自性があります。
1つは原料のクオリティです。通常ミルは紡績工場が生産している糸の中から選び、それをベースに服地を織るのですが、「Edwin Woodhouse」では紡績工場にオリジナルの糸を発注し、その糸をベースに服地を織っているのです。自社の織機、仕上げの工程等に相性の良い素材を作らせる事で、品質を一定に保ち150年以上もの伝統を保っているのです。
もう1つは仕上げの工程です。天然の地下水を使い木製の漕で行う「ウェットフィニッシング」。生地と生地の間に紙を挟み幾重にも重ね、その紙に熱と圧力をかける事で独特の光沢感を出す「ペーパープレス」といった英国伝統の工程を頑なに守り続けています。
個人的には英国の他社メーカーに比べ、少し固めの生地感と鈍い上品な光沢感を備えている生地といった印象を持っています。
代表的な素材ですが、最もおススメなのが1960年代に開発された「AIR WOOL」と呼ばれるフレスコ地に端を発する強撚糸を使ったシリーズです。さらっとしており通気性が良く、シワにもなりにくいこの素材の登場で、「Edwin Woodhouse」の名が世界中に広がることとなったエポックメイキングな素材です。
現在ではこの「AIR WOOL」をベースに混率やウェイトを変える事でバリエーション豊かになっており、様々なシチュエーションでこの伝統的素材を楽しむ事が出来るようになっております。
「AIR WAY」
モヘア混とし、ウェイトを240g まで落とす事で日本の夏場でも着用出来るクオリティとなっています。
「SUMMER COMFORT」
ウール100%でウェイトを240gとしたスーツ素材。「AIR WAY」よりしなやかで豊富な色柄のバリエーションが揃っています。
「SUMMER PANAMA」
上記2つのクオリティが「AIR WOOL」伝統のフレスコ織を踏襲しているのに対し、こちらは通常の平織り素材。Super120'sの細目の原毛を使い、200gという超軽量に仕上げた新しいクオリティです。このブランド得意の強撚糸を用いる事で高番手ながら驚異の耐シワ性、通気性を備えています。
「DIGNITY」
厳選したSuper150'sウール素材にカシミアを2%だけ混ぜるという英国ならではの素材。原毛の良さを引き出すペーパープレスによる鈍い光沢感は格調高い仕上がりに定評があります。ウェイトは260gですので3シーズンお使いいただける最も汎用性の高いウェイトと言えるでしょう。
伝統的な英国調の生地がお好きな方には一番にお勧めしたいメーカーの一つ。特に春夏のスーツ選びには欠かせない存在感のあるメーカーです。
1857年に英国で最も紡績の栄えた町、ハダスフィールドで創業した英国でも屈指のミル(毛織物工場)であり、創業150年を超える老舗であります。
英国の伝統的な手法を守り、クオリティ第一主義を貫きながらもイタリア人のテキスタイルデザイナーを迎え入れるなど、ファッション性にも柔軟な素材開発が行われています。
「Edwin Woodhouse」の生地作りには2つの独自性があります。
1つは原料のクオリティです。通常ミルは紡績工場が生産している糸の中から選び、それをベースに服地を織るのですが、「Edwin Woodhouse」では紡績工場にオリジナルの糸を発注し、その糸をベースに服地を織っているのです。自社の織機、仕上げの工程等に相性の良い素材を作らせる事で、品質を一定に保ち150年以上もの伝統を保っているのです。
もう1つは仕上げの工程です。天然の地下水を使い木製の漕で行う「ウェットフィニッシング」。生地と生地の間に紙を挟み幾重にも重ね、その紙に熱と圧力をかける事で独特の光沢感を出す「ペーパープレス」といった英国伝統の工程を頑なに守り続けています。
個人的には英国の他社メーカーに比べ、少し固めの生地感と鈍い上品な光沢感を備えている生地といった印象を持っています。
代表的な素材ですが、最もおススメなのが1960年代に開発された「AIR WOOL」と呼ばれるフレスコ地に端を発する強撚糸を使ったシリーズです。さらっとしており通気性が良く、シワにもなりにくいこの素材の登場で、「Edwin Woodhouse」の名が世界中に広がることとなったエポックメイキングな素材です。
現在ではこの「AIR WOOL」をベースに混率やウェイトを変える事でバリエーション豊かになっており、様々なシチュエーションでこの伝統的素材を楽しむ事が出来るようになっております。
「AIR WAY」
モヘア混とし、ウェイトを240g まで落とす事で日本の夏場でも着用出来るクオリティとなっています。
「SUMMER COMFORT」
ウール100%でウェイトを240gとしたスーツ素材。「AIR WAY」よりしなやかで豊富な色柄のバリエーションが揃っています。
「SUMMER PANAMA」
上記2つのクオリティが「AIR WOOL」伝統のフレスコ織を踏襲しているのに対し、こちらは通常の平織り素材。Super120'sの細目の原毛を使い、200gという超軽量に仕上げた新しいクオリティです。このブランド得意の強撚糸を用いる事で高番手ながら驚異の耐シワ性、通気性を備えています。
「DIGNITY」
厳選したSuper150'sウール素材にカシミアを2%だけ混ぜるという英国ならではの素材。原毛の良さを引き出すペーパープレスによる鈍い光沢感は格調高い仕上がりに定評があります。ウェイトは260gですので3シーズンお使いいただける最も汎用性の高いウェイトと言えるでしょう。
伝統的な英国調の生地がお好きな方には一番にお勧めしたいメーカーの一つ。特に春夏のスーツ選びには欠かせない存在感のあるメーカーです。
2013年8月22日木曜日
ロゼストオーダーメイドスーツ Vol.16
取り扱いをしております生地メーカーは先日ご紹介させて頂きました通りですが、本日からはメーカーごとの特徴やお勧めのクオリティをご紹介していきたいと思います。
本日は「Dormeuil」について・・・
1842年にジュールズ・ドーメル(Jules Dormeuil)によって創業された創業170周年を誇る世界最古の生地商。
フランスのエスプリ、エレガンスを吹き込み英国の伝統的なファクトリーで織られるコレクションは、創業以来世界の高級服地のトップに君臨し続けています。
その歴史の中で数々の革新的な生地を開発してきた技術力の高さも特筆モノ。
中でも「Sportex」・「Tonic」は登場以来、現在でも独特の魅力があり、服好き達を魅了し続けています。
またウイメンズの生地を手掛けている事も特徴の一つであり、「シャネル」や「イヴ・サンローラン」等のトップメゾンに服地を供給しています。
英国の伝統的なモノ作りを踏襲しながら、革新的な生地、またウイメンズの長れを感じさせるファンシーな色柄、そして妥協なきクオリティへのこだわりが「Dormeuil」の魅力となっています。
スーツ地として現在の主力商品は「AMADEUS」と名付けられたシリーズです。
仕上げの工程で,くし掛けを丹念に施して短い繊維を落とすコームド仕上げを施すことで得た,艶感のある仕上げが特徴のウール100%。280~310g程度のウェイトですので日本では3シーズン、あるいはあまりへヴィでない秋冬生地としてお勧めできる素材となります。
仕立て映えがする腰のある生地、豊富な色柄のバリエーションで全ての方にお勧めできるクオリティです。
もう一つ「Dormeuil」を語るうえではずせないのはやはり「Sportex」そして「Tonic」です。
「Sportex」は1922年に開発された4プライのスポーツ用ジャケット地。耐久性と快適性が当時の上流階級の人々に絶賛され、特にゴルフ用のジャケットとして多くの偉大なゴルファーに愛されてきました。
その独特の生地感からスーツに仕立ててもほのかにスポーティなリラックス感のある雰囲気が漂い、
イタリアのサルトリアでは定番ともいえる生地の一つとなっています。現行の生地は当時よりも軽く(380g)なっており、ヴィンテージの良さと現代の快適性を兼ね備えた素材へと進化しています。
「Tonic」の登場は1957年。現代では当たり前になっているモヘア高混率の服地は、単純なようで高い技術力を必要とし、ドーメル社が「Tonic」を開発するまで実現出来ませんでした。発売と同時に爆発的なセールスを記録し、一躍高級モヘア生地を世に知らしめることになったのでした。
現行品は現代風にアレンジされ、モヘア30%の混率で復刻された「Tonic 2000」。縦糸にウールとモヘアのブレンド糸を使用し、英国製ならではのしっかりとした打ち込みを持ちながら、大幅な軽量化も図られています。春夏シーズンに是非おススメしたい素材の一つです。
このほかにも様々なクオリティの素材がラインナップされており、当店では常時生地バンチを取り揃えております。
本日は「Dormeuil」について・・・
1842年にジュールズ・ドーメル(Jules Dormeuil)によって創業された創業170周年を誇る世界最古の生地商。
フランスのエスプリ、エレガンスを吹き込み英国の伝統的なファクトリーで織られるコレクションは、創業以来世界の高級服地のトップに君臨し続けています。
その歴史の中で数々の革新的な生地を開発してきた技術力の高さも特筆モノ。
中でも「Sportex」・「Tonic」は登場以来、現在でも独特の魅力があり、服好き達を魅了し続けています。
またウイメンズの生地を手掛けている事も特徴の一つであり、「シャネル」や「イヴ・サンローラン」等のトップメゾンに服地を供給しています。
英国の伝統的なモノ作りを踏襲しながら、革新的な生地、またウイメンズの長れを感じさせるファンシーな色柄、そして妥協なきクオリティへのこだわりが「Dormeuil」の魅力となっています。
スーツ地として現在の主力商品は「AMADEUS」と名付けられたシリーズです。
仕上げの工程で,くし掛けを丹念に施して短い繊維を落とすコームド仕上げを施すことで得た,艶感のある仕上げが特徴のウール100%。280~310g程度のウェイトですので日本では3シーズン、あるいはあまりへヴィでない秋冬生地としてお勧めできる素材となります。
仕立て映えがする腰のある生地、豊富な色柄のバリエーションで全ての方にお勧めできるクオリティです。
もう一つ「Dormeuil」を語るうえではずせないのはやはり「Sportex」そして「Tonic」です。
「Sportex」は1922年に開発された4プライのスポーツ用ジャケット地。耐久性と快適性が当時の上流階級の人々に絶賛され、特にゴルフ用のジャケットとして多くの偉大なゴルファーに愛されてきました。
その独特の生地感からスーツに仕立ててもほのかにスポーティなリラックス感のある雰囲気が漂い、
イタリアのサルトリアでは定番ともいえる生地の一つとなっています。現行の生地は当時よりも軽く(380g)なっており、ヴィンテージの良さと現代の快適性を兼ね備えた素材へと進化しています。
「Tonic」の登場は1957年。現代では当たり前になっているモヘア高混率の服地は、単純なようで高い技術力を必要とし、ドーメル社が「Tonic」を開発するまで実現出来ませんでした。発売と同時に爆発的なセールスを記録し、一躍高級モヘア生地を世に知らしめることになったのでした。
現行品は現代風にアレンジされ、モヘア30%の混率で復刻された「Tonic 2000」。縦糸にウールとモヘアのブレンド糸を使用し、英国製ならではのしっかりとした打ち込みを持ちながら、大幅な軽量化も図られています。春夏シーズンに是非おススメしたい素材の一つです。
このほかにも様々なクオリティの素材がラインナップされており、当店では常時生地バンチを取り揃えております。
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